鍼灸師木村のおうちでできる灸セルフケア「腕・肘の痛み」編

2024年1月23日 2024年1月30日

やお駅前鍼灸接骨院（八尾市本町7-7-12）

こんにちは、やお駅前鍼灸接骨院の鍼灸師木村です。
寒い日が続いてますが、皆様いかがお過ごしでしょうか？
インフルエンザが流行しているみたいですので、お体ご自愛なさって下さい。

今日は腕・肘の痛みに効果のあるツボを御紹介しましょう！
腕や肘の痛みは、重い物を持ったりスポーツでひねりの動きを繰り返したりした時などに生じる事があります。
経験した方も多いのではないかと思います。御参考になさって頂ければ幸いです。

「腕・肘の痛み」について

スポーツや仕事で使い過ぎたり、骨折・脱臼などの外傷によるもの、加齢による影響などが原因で腕や肘の痛みが生じます。肘の痛みでは、骨の先端を覆っている関節軟骨がすり減り、関節へのクッション作用が働きにくくなり、肘の関節が変形して炎症・痛みを引き起こしたります。

例えば、テニス肘（上腕骨外側上顆炎）という病気は手や腕に繰り返し負担がかかることで、肘に痛みを生じるものです。「テニス」という名前がついていますが、ゴルフ、バドミントンなどの他のスポーツでも発生します。また、繰り返す動作が多いお仕事や家事でも起きます。主に30歳台後半～50歳台後半にかけての人に生じやすく、人口の１－３％が生涯においてかかるとされています。

東洋医学では

東洋医学では、腕・肘の痛みを腱鞘炎同様、２つの側面から捉えます。
①痛みの出ている経絡の滞り（腕・肘周囲の経脈・経筋が滞りを起こし痛みが生じている状態)
②症状の原因（使い過ぎによる炎症や、骨折・脱臼などの外傷によるもの、加齢等が原因になっている場合）
では、この２つの原因を軽減させるツボを御紹介しましょう！

ツボを使ったお灸の仕方

★ 少海(しょうかい)「気の流れを良くして痛みを緩和する」：手指から肘までの痛みや痺れ、手の震えに効果があります。
場所：肘を曲げた時にできるシワの線上の小指側の端にある部位

【腱鞘炎で紹介した手三里や膈兪も有効なツボです】
★ 手三里(てさんり)「手首の緊張を和らげる」：邪気を廃し気の流れを良くして手首の痛みを和らげ、手指のしびれや痛みに効くツボです。
場所：肘のシワから手首に向かって指３本分

★ 膈兪(かくゆ)「腕や肩の筋肉をほぐす」：血流の悪い所を改善して腕や肩の筋肉をほぐし、手首の負担を軽くするツボです。食欲低下にも効果があります。
場所：頭を前傾し、首の付け根の突き出た骨から背骨を７つ下がり、７番目の背骨（至陽の部位）から左右に指２本分空けたところ
※下図は左の膈兪のみ表示

万能ツボ

様々な症状に対応する守備範囲の広いツボです！
「合谷」「三陰交」「足三里」の3つのツボを御紹介します。何かあったときや、どのツボにお灸をしたらいいかわからないとき
は、まず、この３つのツボを思い出してください！

「合谷」（疲れ目、花粉症、風邪のひきはじめ、イライラ、あがり症、肌荒れ、月経痛など）
　日常的に起きる症状に効果があるツボです。
　合谷は、指先から腕を通ってのど、口、鼻の脇へ、もうひとつのルートは肺を通って大腸につながります。生命エネルギーのルートにあり、　　　　
　ここにお灸をすると全身の血流の流れがスムーズになり、このルート上にある様々な器官の症状が緩和されます。

場所：親指と人差し指の骨が出合う、人差し指側のくぼみ。押すとへこんだり気持ちが良いところ