鍼灸師木村のおうちでできる灸セルフケア「腱鞘炎」編

2024年1月16日 2024年1月30日

やお駅前鍼灸接骨院（八尾市本町7-7-12）

こんにちは、やお駅前鍼灸接骨院の鍼灸師木村です。

今日は腱鞘炎に対する灸セルフケアを御紹介します！
腱鞘炎になりやすい人は、ピアノなどの楽器を演奏する人、キーボード操作を頻繁に行ったり、野球・テニスなどのスポーツや家事をする人等、日常的に手や指をよく使う習慣のある人がなりやすい病気です。また、利き手の方がなりやすい傾向にあります。女性ホルモンのバランス変化が発症に影響しているとも考えられており、更年期の女性や妊娠中・出産後の方も腱鞘炎になりやすいといわれています。

腱鞘炎とは・・・

腱鞘炎(けんしょうえん)は手の使い過ぎにより指や手首の関節に痛みが生じるものです。腱は腱鞘というトンネルの中を滑走しますが、手を使い過ぎると腱と腱鞘の間で摩擦が起こり、腫れます。安静にして手を使わなければ腫れはひきますが、使い続けると腫れがひかず痛みを伴います。また、腱がひっかかって、縮んだばねのように指が開かなくなる現象が起きますが、これは「ばね指」とも呼ばれます。使いすぎによるだけでなく、老化現象でなる場合もあります。

東洋医学では

東洋医学では腱鞘炎の痛みを２つの側面から捉えます。
①痛みの出ている経絡の滞り（指や手首周りの経脈・経筋が滞りを起こし痛みが生じている状態)
②症状の原因（過去の怪我やギプスなどの固定経験、手術痕等、過去の痛みが根本的原因になっている場合）
では、この２つの原因を軽減させるツボを御紹介しましょう！

ツボを使ったお灸の仕方

★ 手三里(てさんり)「手首の緊張を和らげる」：邪気を廃し気の流れを良くして手首の痛みを和らげ、手指のしびれや痛みに効くツボです。

場所：肘のシワから手首に向かって指３本分

★ 膈兪(かくゆ)「腕や肩の筋肉をほぐす」：血流の悪い所を改善して腕や肩の筋肉をほぐし、手首の負担を軽くするツボです。食欲低下にも効果があります。

場所：頭を前傾し、首の付け根の突き出た骨から背骨を７つ下がり、７番目の背骨（至陽の部位）から左右に指２本分空けたところ
※下図は左の膈兪のみ表示

万能ツボ

様々な症状に対応する守備範囲の広いツボです！
「合谷」「三陰交」「足三里」の3つのツボを御紹介します。何かあったときや、どのツボにお灸をしたらいいかわからないとき
は、まず、この３つのツボを思い出してください！

「合谷」（疲れ目、花粉症、風邪のひきはじめ、イライラ、あがり症、肌荒れ、月経痛など）
　日常的に起きる症状に効果があるツボです。
　合谷は、指先から腕を通ってのど、口、鼻の脇へ、もうひとつのルートは肺を通って大腸につながります。生命エネルギーのルートにあり、　　　　
　ここにお灸をすると全身の血流の流れがスムーズになり、このルート上にある様々な器官の症状が緩和されます。

場所：親指と人差し指の骨が出合う、人差し指側のくぼみ。押すとへこんだり気持ちが良いところ