鍼灸師木村のおうちでできる灸セルフケア「咳・くしゃみ」編

2024年3月5日 2024年3月4日

やお駅前鍼灸接骨院（八尾市本町7-7-12）

こんにちは、やお駅前鍼灸接骨院の鍼灸師木村です。
３月３日は女の子の成長を願ってお祝いを行うひな祭りの日です。ひな祭りの由来は、中国から伝わった「上巳節」で、桃の花が咲く時期であるため「桃の節句」と呼ばれることもあります。雛人形には「病気をしませんように」「幸せになりますように」という願いが込められています。地域によっては子ども達の身代わりとして、災いや厄を移した人形を川や海に流す「流し雛」を行う風習もありますね。「ひな祭り」は平安時代の中期から始まる日本でしか行われない特有の文化だそうです。お灸もそうですが、次の世代から脈々と受け継がれているものは大切にしていきたいものです。

「咳・くしゃみ」について

咳とくしゃみは空気の通路の粘膜が刺激されて、反射的に急速に息を吐き出す現象です。咳はのどよりも下の気管や気管支の粘膜が刺激されたときに、くしゃみは鼻の粘膜が刺激されたときに起こります。つまり、咳やくしゃみが起こるのは、ほこりなどの異物が入ったために粘膜が刺激され、それを外に出そうとする働きです。

東洋医学では

東洋医学では、「肺」は、五行の「金」に属します。呼吸を通して「清気」を体に補充し「濁気」を排出する働きは、西洋医学でいう肺の呼吸機能に共通しています。また、西洋医学でいう呼吸機能だけではなく、水分代謝、皮膚の状態、汗腺機能、免疫機能も「肺」と関係しており、「気・血・水（き・けつ・すい）」という3つの要素のバランスが崩れることで、カラダに不調が現れるのだとしています。例えば、以下のような捉え方をします。
「水毒（すいどく）」：風邪の後の長引く咳、カラダから水分が奪われている状態
風邪が原因の咳に対しては、呼吸器の気・水の滞りを改善し、肺の炎症を鎮める必要があります。

ツボを使ったお灸の仕方

★ 孔最（こうさい）「咳に速攻性がある」：肺経のツボで、咳、喘息、呼吸困難といった肺に関係する症状に効果的なツボです。急な咳込みや突然のくしゃみには指圧をすると速攻性があります。

場所：肘を曲げた時にできるシワから指４本分手首の方へいった親指側

★ 身柱（しんちゅう）「慢性化した咳に効果的」：両肺、肩甲骨の真ん中に位置するツボです。咳、喘息に効果があります。

場所：第7頸椎（首を前に倒した時に、首の下にに突き出た骨）から３つ下の背骨のところ。

万能ツボ

様々な症状に対応する守備範囲の広いツボです！
「合谷」「三陰交」「足三里」の3つのツボを御紹介します。何かあったときや、どのツボにお灸をしたらいいかわからないときは、まず、この３つのツボを思い出してください！

★「合谷」（疲れ目、花粉症、風邪のひきはじめ、イライラ、あがり症、肌荒れ、月経痛など）
　日常的に起きる症状に効果があるツボです。
　合谷は、指先から腕を通って、のど、口、鼻の脇へ、もうひとつのルートは肺を通って大腸につながります。生命エネルギーのルートにあり、ここにお灸をすると全身の血流の流れがスムーズになり、このルート上にある様々な器官の症状が緩和されます。

場所：親指と人差し指の骨が出合う、人差し指側のくぼみ、押すとへこんだり気持ちが良いところ