鍼灸師木村のおうちでできる灸セルフケア「膝の痛み」編

2024年2月6日 2024年2月14日

やお駅前鍼灸接骨院（八尾市本町7-7-12）

こんにちは、やお駅前鍼灸接骨院の鍼灸師木村です。
暦の上で春の始まりは立春です。2/4～2/18頃、 “季節を分ける”という意味の「節分」の翌日から、梅の開花が春の訪れを告げる頃になります。ちなみに、 2～3月の気候を表す言葉で、寒い日が3日つづいた後に暖かい日が4日続き、これがくり返されることを「三寒四温（さんかんしおん）」と言います。

では、今日は膝の痛みに効果のあるツボを御紹介しましょう！
痛みのでる病気のうち、腰痛に次いで多いのが、この膝の痛みです。
膝の痛みは症状が進行すると、関節が腫れて股関節や足首など全身に痛みが広がったり、膝に水が溜まったりして、生活に支障をきたしますので、早期に病状の進行を防ぐことが大切となります。

「膝の痛み」について

膝の痛みは膝関節の周辺が痛くなる状態を指しますが、「膝が痛い」と言っても痛みの症状は様々ですし、痛みの症状によって考えられる原因も違ってきます。

現代医学からみた諸原因としては
（１）加齢によるもの
（２）スポーツなどで使い過ぎて炎症を起こすもの
（３）慢性関節リウマチを代表とした炎症性の疾患
膝の痛みを改善するための治療は、症状にあわせて選択することが大切になってきます。

東洋医学では

東洋医学からの諸原因では　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
①外傷、長期局所負担、古傷：気の滞り、血液の滞り　　　　　　　　
②老年、久病(長患い)、房事過多（セックスのしすぎ）：腎の中に貯蔵されている精（＝腎精）と、肝に貯蔵されている血（肝血≒血液）が不足している状態　　　　　　　　　　
③風、寒、湿の外邪(体の外部にある有害物質や病原物質などの邪気)侵入：体内を流れる気・血・水が滞り、痛みが出た状態
(１)炎症による痛みは膝周辺にお灸をして炎症を鎮める
(２)水が溜まっての痛みは余分な水分の排泄を促す
(３) 冷えが原因の場合は、患部を体温程度の温かさで保温する

ツボを使ったお灸の仕方

★血海（けっかい）「血行をよくする」：血行を促すツボで、血の滞りを取り除き痛みを緩和します。全身に血液を巡らせて体を温める働きもあります。
場所：膝のお皿の内側から指３本分上にいった部位

★ 陽陵泉(ようりょうせん)「筋肉の緊張をほぐす」：膝の外側にあるツボで、筋肉の疾患によく使われます。膝周囲の筋肉の緊張をほぐし、膝の腫れや痛みに対応します。足全体のだるさにも効果があります。
場所：膝の外側にある大きな骨のすぐ下の部位

万能ツボ

様々な症状に対応する守備範囲の広いツボです！
「合谷」「三陰交」「足三里」の3つのツボを御紹介します。何かあったときや、どのツボにお灸をしたらいいかわからないとき
は、まず、この３つのツボを思い出してください！

「合谷」（疲れ目、花粉症、風邪のひきはじめ、イライラ、あがり症、肌荒れ、月経痛など）
　日常的に起きる症状に効果があるツボです。
　合谷は、指先から腕を通ってのど、口、鼻の脇へ、もうひとつのルートは肺を通って大腸につながります。生命エネルギーのルートにあり、　　　　
　ここにお灸をすると全身の血流の流れがスムーズになり、このルート上にある様々な器官の症状が緩和されます。

場所：親指と人差し指の骨が出合う、人差し指側のくぼみ。押すとへこんだり気持ちが良いところ