鍼灸師木村のおうちでできる灸セルフケア「風邪のひきはじめ」編

2024年2月27日 2024年2月26日

やお駅前鍼灸接骨院（八尾市本町7-7-12）

こんにちは、やお駅前鍼灸接骨院の鍼灸師木村です。
２月22日は猫の日でしたね。これは猫の日実行委員会が「ニャンニャンニャン」とよめることから1987年に「猫と一緒に暮らせる幸せに感謝し、猫と共にこの喜びをかみしめる記念日を」という趣旨で制定されたんだそうです。
ペットは癒しになりますものね。お灸でも、皆様に癒されて頂ければと思っています。

今日は風邪のひきはじめに効くツボを御紹介したいと思います。
「風邪は万病のもと」というのは有名なフレーズですが、これは古代中国の医・科学書である『黄帝内経』の「風者百病之長也」が基になっています。古代中国では悪い風が入ると人の体を損ない、さまざまな病気を引き起こすと考えられ、それを風邪（ふうじゃ）と呼びました。風邪のような些細な病も、放っておくと様々な病気に転じるので、気をつけようということなのでしょう。

「風邪のひきはじめ」について

風邪（かぜ）とは、正式には「風邪症候群」といって、一般的にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱などの症状の総称を指します。
日頃注意していてもひいてしまう「風邪」ですが、風邪は口や鼻から入ったウイルスにより粘膜が炎症して、のどの痛みや鼻水など様々な症状を引き起こします。もし「かぜかな？」と思ったら、私たちの体に備わっている抵抗力、免疫力、体力等を高めて対応したいものです。
帰宅直後のうがいや手洗い、十分な水分やたんぱく質・ビタミンなどの栄養摂取、良質の睡眠を取ることで予防に繋がりますし、ひきはじめの風邪退治には有効です。

東洋医学では

風邪は『風邪（ふうじゃ）』という邪気が首や肩、のどから入った状態と考えます。ひきはじめに首や肩のこり、のどの痛みが起こるのはこのためです。ひどくならないうちに邪気を払うのがベストです。
東洋医学的な考え方では、かぜは大きく2つに分けられます。
① はじめに背中がゾクゾクッとするタイプ：「風寒」のかぜ
② のどが腫れて痛むタイプ：「風熱」のかぜ

ツボを使ったお灸の仕方

万能ツボでも御紹介している「合谷」のツボです。
★ 合谷（ごうこく）「抵抗力をつける」：風邪のひきはじめに進行を抑えるには、抵抗力をつけることが大切です。

場所：親指と人差し指の骨が出合う、人差し指側のくぼみ、押すとへこんだり気持ちが良いところ

★ 肩井（けんせい）「肩や首のこりをほぐす」：風邪の引き始めに、肩や首のこり・頭痛症状が出現することがありますが、肩井は気の流れを整え、肩や首のこりを軽減します。

場所：第7頸椎（首を前に倒した時に、首の下にに突き出た骨）と左右の肩先を結んだ線の中央辺りの一番盛り上がった部位【肩に手を置いて、中指が触れる辺りの周辺を押し、痛く感じるところがツボです】

★ 大椎（だいつい）「邪気の侵入を防ぐ」：自律神経のバランスを整え、邪気の侵入を防ぎます。風邪の予防やひきはじめに効果的なツボです。

場所：第7頸椎（首を前に倒した時に、首の下にに突き出た骨）のすぐ下のくぼみ

万能ツボ

様々な症状に対応する守備範囲の広いツボです！
「合谷」「三陰交」「足三里」の3つのツボを御紹介します。何かあったときや、どのツボにお灸をしたらいいかわからないときは、まず、この３つのツボを思い出してください！

★「合谷」（疲れ目、花粉症、風邪のひきはじめ、イライラ、あがり症、肌荒れ、月経痛など）
　日常的に起きる症状に効果があるツボです。
　合谷は、指先から腕を通って、のど、口、鼻の脇へ、もうひとつのルートは肺を通って大腸につながります。生命エネルギーのルートにあり、ここにお灸をすると全身の血流の流れがスムーズになり、このルート上にある様々な器官の症状が緩和されます。

場所：親指と人差し指の骨が出合う、人差し指側のくぼみ、押すとへこんだり気持ちが良いところ